データサイエンス・マーケティング NOTE

DATASCIENCE / MARKETNG NOTE

MaaS(Mobility as Service)とは

最近、報道でも取り上げられるようになったMaaS(Mobility as Service):マースですが、交通サービスが進化しそうな予感がします。

念のため、MaaS(Mobility as Service):マースとは、国土交通省では下記のように定義しています。

出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレスに提供する等、移動 を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとして捉える概念

 

出典:国土交通省:http://www.mlit.go.jp/common/001257136.pdf

言葉ではわかりにくいので、模式図も見てみましょう。

現在、出張で新幹線+レンタカーの場合には、個々に予約が必要です。これらがMaaSでは、出発地と目的地を決めるとその間の交通機関を検索して一括で

MaaS

もう少し噛み砕くと、Yahoo!路線でそのままチケットが変えてしまうということですね。例えば、東京ー箱根湯本を検索するとたくさんの経路が出てきます。こんな路線もクリック一つで行けるようになるし、ホテル、箱根の見所、クーポン、きっと、シェアサイクルだったり、カーシェアリングだったりも予約できるようになるのでしょう。

Screenshot_20190108-010128 現在、提供されているサービスで言えば、空港各社のダイナミックパッケージが類似のサービスでしょうし、定期券のようなサブスクリプション型の課金システムが運賃になるのでしょう。国内でも地方部に行けば行くほど、交通機関が限られ、不定期に近いほどしか便数がない、そもそもマグネットの施設がわからないという地域は数多くあります。

 経路が固定されているような通勤・通学ではなく、観光のような不定期の交通需要にいかに対応していくかということになると思います。

 具体的な事例をコンパクトにまとめてくれている「MaaS (モビリティ・アズ・ア・サービス) について 国土交通政策研究所長 露木 伸宏http://www.mlit.go.jp/pri/kikanshi/pdf/2018/69_1.pdf」も参考になります。

 さて、大手交通各社は注目していますので、大昔の日立造船さんが立ち上げた「ホテルの窓口」のようなサービスに発展することを期待しましょう。ちなみに、「ホテルの窓口」は、楽天が323億円で買収しました。最近のビジネスモデルでは、起業してIPOを目指すだけではなく、売却するというモデルも多くなってきました。MaaSによって、交通サービスのマーケットが利用者サービスが向上していくように変革していくことを期待しています。

Topics: その他, データサイエンス, 交通計画

この記事を書いた人: 田邊 慎太郎 on 2019/01/09 10:00:00

1974年生まれ。MARVELSUPPLY 代表取締役社長・MBA 大学卒業後、シンクタンク研究員を経て、同社を設立 データサイエンス分野を中心に活躍。 データに基づく分析によってお客様に理解・納得していただける 戦略や戦術の提案を心がけています。 小樽商科大学大学院ビジネススクール卒業