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アンケート調査実施前の注意点ー計画編ー

Posted by tanabe on 2018/10/29 16:00:00

お客様のニーズを把握したい、課題を見つけたい、施策の優先度をつけたいなど、様々な場面でアンケート調査が行なわれています。私たちもそのような調査をお任せいただき、計画、調査、報告させていただいております。また、いち消費者として生活の中でアンケートを依頼され、回答することもあります。しかし、それらの調査の多くが意図が不明なものが多く、計画された調査とは思えません。

そこで、アンケート調査の設計方法についてわかりやすく解説したいと思います。

もくじ

1.アンケートには2つの種類がある

2.発見型アンケート

3.仮説検証型アンケート

4.まとめ

1.アンケートには2つの種類がある


 

アンケート調査には、2つの種類があります。

①発見型アンケート

②仮説検証型アンケート

これらの2つは根本的に違いがあります。

①発見型アンケートは仮説が定まっていない段階で行います。②仮説検証型アンケートには仮説があります。詳細は以降に詳しく書いていきます。

 

2.発見型アンケート


 

 発見型アンケートには仮説がないということが重要なポイントです。仮説がないということは、検証する手法を当てはめられないので、やりっぱなしになる可能性が非常に高くなります。この型のアンケートの場合には、フリーアンサーのアンケート票やインタビューといった方法をとりましょう。できるだけ、自由度が高い回答方法で計画することで、これまでの知見にないこと発見できる可能性が高まるでしょう。

 

3.仮説検証型アンケート


 

仮説検証型アンケートは、統計学の理論にそって行いましょう。

まず、母集団の定義です。

①母集団の定義

誰の何を検証するのかです。東京都千代田区に住む30歳代女性などと具体的に設定します。

②調査対象

全数調査するのか、抽出調査するのかです。全数調査の場合には、調査方法を決定し、調査を実施しましょう。

全数調査は、ほとんど不可能ですので、以降は、抽出調査の場合です。

③精度の定義

最終的な調査結果の精度はどの程度必要ですか。±5%、±10%、それより低くてもいいですか。

④サンプル数の設定

次に、一人からたくさんとれる可能性がありますか、それとも完全に選択肢のみですか。また、精度によってサンプル数を決定します。概ね±10%程度の精度を見込むのであれば300人くらいのアンケートが必要になるでしょう。なお、2つのサンプルの検定を行う場合には、アンケート内の分岐を考慮してサンプル数を決めなければなりません。

⑤調査方法の決定

ようやく調査方法を決定します。アンケート調査の方法には、質問紙法、インタビュー法などといった方法があります。

しかし、理想的な調査を実施しようとすれば、その分、費用がかかります。分析方法にもよりますが、概ねの調査費用をインターネット調査会社の例示しておきます。この他に、分析を依頼しようとすると、準備から報告まで概ね2〜3倍の費用がかかります。データ分析初心者のための5STEP」にも書いたように、どんな分析にも仮説が重要です。仮説がうまくたてられない調査はその時点で失敗しています。決して少なくない費用を無駄にしてしまう可能性がありますので、よく時間をかけて仮説をたててください。

例)質問紙法をインターネットで300票程度を回収しようした場合

※リストがない場合

マクロミル:14〜48万円 詳細はこちらから

インテージ:11〜51万年 詳細はこちらから

楽天リサーチ:13〜45万円 詳細はこちらから

マイボイスコム:13〜43万円 詳細はこちらから

※リストがある場合

surveymonkey:アドバンス 7万円/年 詳細はこちらから

 

⑥プレテストの実施

プレテストは、少数でもいいので必ず行いましょう。プレテストの目的は5点です。この5点がきちんと守られているか確認しましょう。

  • アンケート調査の目的を理解されているか

 アンケート調査の目的は、主に序文に書かれることが多いですが、その文章をきちんと読まれるように書かれているでしょうか。私が被験者となったアンケートには、目的が書かれていないものも見受けられます。みなさんが作成するアンケートには、しっかりと目的を記載しましょう。

  • 文章がわかりやすいか

アンケートを設計すると、専門的な擁護を使ったり、カタカナを使ったり、語尾が固い表現になったりする場合があります。特に、一般の方向けにアンケートをする場合には、注意が必要になります。普段あまり文章に触れていないような方にプレテストに参加してもらうようにしましょう。

  • 未回答・その他・わからないといった回答を抑制できているか

あなたが設計した選択肢、回答欄に未回答がある場合には、被験者が何かしらの見落としをしていたり、あなたの意図を直感的に理解していない可能性が高いです。また、その他が多い場合には、その他に書かれている回答を分析して選択肢を増やしたり、変更したりする必要があります。わからないは、そもそも設問の言葉がわかりにくかったり、回答するのに無理がある場合があるので、設問自体を見直しましょう。

  • 設計通りに回答されているか

アンケートには、回答によって次の設問には回答不要、または、回答が必要といった「分岐」が発生します。この分岐は、被験者にとっては非常に負担が多く、自分が回答すべきか否かをすぐに判断できない場合、途中で回答をやめてしまったり、あなたの意図しない回答が返って来たりします。複雑な設計はくれぐれも避けるべきです。そして、あなたの設計通りに回答されているかどうか確認が必要です。

  • 最後までの回答時間が5分以内で終わるか

アンケートの被験者は、あなたがどんなに一生懸命にアンケートを作ってもその思いは伝わらないでしょう。アンケートは、所詮、面倒なものにすぎません。実際にはそこまで卑下する必要はありませんが、それくらい被験者はアンケートに回答することを望んでいません。ですので、必要最低限の設問で、わかりやすく、回答しやすく設計できているかを確認する必要があります。

 

4.まとめ


 

 最後に、まとめとしてアンケート調査を考えるためのフローを作成しました。 みなさんがアンケートを設計する際に参考にしてみてください。調査目的が明確化が最も重要です。しかし、調査の設計を進めているうちに、目的が変わっていったり、目的が追加されたりする場合があります。

 その場合には、もう一度、初めのステップからやり直します。ここは念をおしておきましょう。

 目的の明確化に戻って、初めから設計し直しです。

アンケートは、設計者の意図が被験者に伝わって初めて良い結果が得られます。設計者の独り善がりにならないよう、また、意思決定者(上司だったり、クライアントだったり)から過剰な変更に惑わされないよう注意して進めましょう。

 

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Topics: データサイエンス, データ分析, インバウンドマーケティング