データサイエンス・マーケティング NOTE

DATASCIENCE / MARKETNG NOTE

HubSpot Hacks  #2 営業活動のパイプライン管理

 HubSpot CRMは無料で利用できるので、多くのお客様に導入していただいています。顧客管理のためのシステムですが、装備されている機能には便利なものがたくさんあります。そこで、弊社でも利用している便利機能をHubSpot Hacksとしてご紹介いたしますので、是非とも利用してみてください。


目  次

1.営業支援システム(SFA)について

2.営業プロセスの再構築

3.HubSpotの「取引」の設定変更

4.案件を登録する

5.パイプラインの応用

6.おわりに

 


1.営業支援システム(SFA)について

 HubSpotは、大きくマーケティング機能、セールス機能、サービス機能で構成されています。営業活動の管理は、セールス機能を使います。その前に、営業活動の管理に使われる営業支援システム(SFA)について簡単に説明します。以前のブログにも書きましたので、詳細はこちらをご覧ください。

 営業活動が、営業担当者個人に委ねられている状況は、企業の存続に大きな影響を与えます。中小企業においては社長が病気になって売り上げが激減したり、辞めたトップ営業に取引先を奪われたりという話はよく聞く話です。それは、顧客情報を管理せず、営業担当者に顧客との関係の多くを任せす着たことが原因です。でも、チームで営業するのは情報共有が難しく、結果として個人に営業が委ねられる状況が続いてします。

 そこで、活躍するのが、営業支援システム=SFAです。CRMとあわせて使うシステムが主流になっています。HubSpotには、無料トライアルでもこのSFAが使えるのは非常に便利です。弊社も、しばらくは無料のままSFAを使っていました。


2.営業プロセスの再構築

 弊社では、年間に100件ほどの営業案件が発生してします。もちろん、受託率100%というわけにはいきません。そもそも、受託までどのような手順で進めていくのか、きちんとしたプロセスが決まっていませんでした。もちろん、契約までのプロセスはある程度同じプロセスを踏んでいるのですが、営業担当者それぞれ独自のプロセスでした。

 そこで、まずは、営業チームで営業プロセスを統一します。

例えば・・・

問合せ→ニーズ聞き取り→提案→見積→与信→仮契約→リーガルチェック→契約or失注

です。このようなことを決めておけば、どの案件がどこまで進んでいるのか共有しやすいです。「見積できたか?」、「契約は終わっているのか?」といった確認をマネージャーも、担当者も、経営者もする必要がありません。

 さらに、もう少し理解を深めるには、ファネルの概念が有効です。ファネル(漏斗)とは、成約に近づいていくつれ少しづつ対象が絞り込まれていく様子のことを言います。そのうち、ファネルの上段をTop of Funnel(ToFu)、中段をMiddle of Funnel(MoFu)、下段をBottom of Funnel(BoFu)と呼びます。ToFuは主にマーケティング活動から得られるリードが溜まっている層になり、MoFuは営業活動で得られたリードが溜まっている層、BoFuは既存・過去の契約者と考えるとわかりやすいでしょう。全ての顧客に同じプロセスを当てはめることは得策ではありませんので、ファネルの適切な層に置くことが必要です。

 


3.HubSpotで「取引」の設定変更

 HubSpotのSFAは、「セールス」メニューにある「取引」を使います。取引を開くと、このようなカード型の表示画面が出てきます。この管理画面が非常に使い勝手いいです。どうでしょう。どの案件がどこまで進んでいるのか、一目瞭然です。

取引

これを貴社の営業プロセスに合わせて設定を変更しましょう。設定は、右上の設定マーク(ギアマーク)から設定します。メニューの取引の色が変わっていることを確認してください。取引が表示されていなければ、セールスの下層にありますので、取引を表示してください。続いて、取引のパイプラインおよびステージの編集をします。下のスクリーンショットを参考にしてください。

 なお、HubSpotでは、営業プロセスをPipelineパイプラインと呼びます。この取引機能も、無料のまま利用することができますが、パイプラインは1つだけ、自動化はできません。自動化とは営業プロセスによってタスク(作業)を自動で立ち上げることができます。例えば、見積依頼というプロセスになったら、「上長には2日以内で報告する」ように営業部門全員に通知するなどです。

取引プロパティスクリーンショット 2019-01-07 21.26.06  


4.案件を登録する

 貴社の案件のスタートはどこからですか。下のデモ画面では、リストアップをスタートにしています。右上の取引を作成から取引を作成することができます。この取引は、コンタクトや会社とも紐づいていますので、そこからも登録できますし、営業プロセスを確認することもできます。

取引作成

 


5.パイプラインの応用

 業務の中には、営業活動以外にも人とプロセスを紐づけて管理したいことがありませんか。

 例示した営業活動では、以下のような営業プロセスでした。

営業)問合せ→ニーズ聞き取り→提案→見積→与信→仮契約→リーガルチェック→契約or失注

 他にはどのようなプロセスがあるでしょう。

 弊社では、お客様のご依頼により、インタビュー調査を実施する場合があります。

インタビュー)リストアップ→アポイント→依頼文・資料送付→直前確認→調査実施→とりまとめ

 その他、採用業務や監査業務でも応用できそうです。

採用)応募→1次選考→結果連絡→2次選考→結果連絡→最終面接→結果連絡

監査)監査計画→1月監査→・→12月監査→監査報告

あなたならどのようなプロセスで利用しますか。アイデアがありましたら、下記よりHubSpot Hacksをご応募ください。


6.おわりに

どんな業界でも繁忙期がありますから、繁忙期に来た問合せの中にはレスポンス良く答えられなかったり、担当者の受け渡しがうまく行かなかったりする場合が少なからずあります。その対応が以降のクライアントとの関係に大きな影響を及ぼすかもしれません。マーケティングからセールスへの流れを漏斗に例えてファネルを呼びます。あなたの会社の漏斗にはひび割れがありませんか。ひび割れを少しでも修復するツールとしてSFAを活用してみてください。

 


オススメ記事

 

HubSpotの導入・運用支援は、マーベルサプライまで

 

・中小企業から上場企業まで、規模に関わらず対応可能

・小売業、製造業、IT企業など、幅広い業種への導入実績

・トラブル、簡単なご質問にも、素早く丁寧に対応

 

HubSpotに関するお問合せはこちらから

 

Topics: インバウンドマーケティング, HubSpot, マーケティングオートメーション, HubSpot Hacks

この記事を書いた人: 田邊 慎太郎 on 2019/01/11 10:00:00

1974年生まれ。MARVELSUPPLY 代表取締役社長・MBA 大学卒業後、シンクタンク研究員を経て、同社を設立 データサイエンス分野を中心に活躍。 データに基づく分析によってお客様に理解・納得していただける 戦略や戦術の提案を心がけています。 小樽商科大学大学院ビジネススクール卒業