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インバウンドマーケティングに役立つコンテンツ10種

インバウンドマーケティングにおいて重要な要素の一つにコンテンツの作成があります。しかし、コンテンツといってもそれぞれの特徴があり、カスタマージャーニー に合わせたコンテンツをWEBサイトへの来訪者、見込顧客に提供すれば、顧客を次のステップに誘導できる可能性が高くなります。代表的な10種類のコンテンツについてコンテンツジャーニーと特徴について整理しました。

 

目  次

1.E-book

2.ブログ

3.テンプレート

4.チェックリスト

5.比較チャート

6.ケーススタディ

7.ワークシート

8.ポッドキャスト

9.動画/ウェビナー

10.購入ガイド

 


1.E-book

E-Bookは、コンテンツジャーニーでは、決定フェーズに効果的なコンテンツです。

E-Bookには、本当は社内に封印しておきたいようなノウハウを細かく記述した資料です。E-Bookは、電子書籍のようなものですが、一般的な書籍風に書く必要はありません。一般的な書籍のような体裁で書こうとすると、Microsoft Wordで書いて、そこに見出しを設定し、目次をつけてといった相当な作業時間を必要です。E-Bookでは、パワーポイントやKeynoteを使って見出しごとに内容を整理するのも良いでしょう。後述するブログなどよりも内容が濃いものになりますので、20ページ以上の資料となるでしょう。

新規CTA


2.ブログ

 ブログは、コンテンツジャーニーの認知・検討フェーズで有効なコンテンツです。

ブログの目的は、企業が持つ情報、業界の情報、ノウハウの提供といったコンテンツをトピックやカテゴリーに分けて、訪問者に見やすく提供することです。また、ブログはSEOにも有効であり、ブログを使ってSEOをすることはロングテールSEOとも言われ、長い時間をかけてWEBサイトのオーガニック検索の流入数を増やしていくことです。一般的には、1記事あたり1000文字以上とか、2000文字以上とかを書く、記事間の相互リンクを張るなどによって、SEO効果が高まると言われています。1000文字以上とは、Microsoft WordでA41ページ程度ですので、文章を書き慣れている方にはそれほど多い文章量ではないでしょう。

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3.テンプレート

テンプレートは、コンテンツジャーニーの検討フェーズで有効なコンテンツです。

テンプレートが必要になるのは、商品・サービスのことを知ってもらった上で、テストしてみたり、トライアルしてみたりする際に、導入のハードルを低くする効果があります。あなたの会社には、テンプレートやひな型と言われるものがどれくらいあるでしょうか。このテンプレートの有無はあなたの会社における属人性の一つの指標になります。テンプレートは、その仕事を誰でもできるようにすることができますので、つまり、テンプレート化されていない作業は、人によってやり方が違う可能性が高くなっています。テンプレートがないことは、作業の効率化、正確性、安全性にも影響を与えてしまいます。WEBサイトの訪問者に提供できるテンプレートがない場合には、業務改善のためにもテンプレートを作成し、社内で活用していきましょう。

 


4.チェックリスト

チェックリストは、コンテンツジャーニーの認知フェーズで有効なコンテンツです。

チェックリストは、そのチェックリストの項目が対象となることの全体像を俯瞰できるというメリットがあります。例えば、あなたがブログを書く際に注意すべき事項であれば、

  • タイトルや文章の容易さ
  • 文章量
  • 内部リンクの有無
  • CTAの有無 など

というチェックリストが用意されていれば、あなたが初めてブログを自分で書く際の目安にすることができるでしょう。そして、あなたの会社がどういうことに注意をしているのかを見込顧客に示すことで、安心感の向上にも繋がることでしょう。


5.比較チャート

比較チャートは、カスタマージャーニー の検討・決定フェーズで有効です。

比較チャートは、自社商品と他社の類似商品を比較します。ここで重要なのは、その公正さです。あなたがマーケターであっても、セールスであっても、自社商品を売り込みたくなる衝動にかられたり、知らず知らずに自社商品の有利にチャートを作ってしまいます。あなたの商品を購入しようとするカスタマーは、そのような非公正なチャートであなたの商品を選ぶほどバカではありません。公正なチャートを作成し、見込顧客が適正に商品を選択できるように協力しましょう。もし、非公正な比較チャートが作成された場合には、最悪な場合には、あなたのWEBサイトが炎上することも念頭においてください。


6.ケーススタディ

ケーススタディは、カスタマージャーニー の検討・決定フェーズで有効です。

ケーススタディとは、いわゆるお客様の声であったり、導入事例と言われるものです。日本では、多くの企業で前例主義が蔓延しています。意思決定する場合に、好事例が意思決定に影響を与えることが多いです。ただ、思い返してみてください。見込顧客が好事例が欲しいということは、既にあなたの商品やサービスが気になっている可能性が高いです。決して安くない買い物をする場合、導入が経営に大きな影響を与える場合には、特にその傾向が強いことでしょう。例えば、HubSpotの導入事例も参考になるかもしれません。


7.ワークシート

ワークシートは、カスタマージャーニー の検討・決定フェーズで有効です。

ワークシートもテンプレートと同様に、テストしたり、トライアルしたりする場合に、導入のハードルを下げてくれるでしょう。ワークシートは、情報の整理をしたり、計画を立てたりする際に有用です。ワークシートよりテンプレートの方がより実務的なコンテンツになります。カスタマージャーニーとコンテンツ:見込顧客に心地よい旅を提供しようにコンテンツワークシートを掲載していますので、参考にしてみてください。


8.ポッドキャスト

ポッドキャストは、カスタマージャーニー の認知・検討フェーズで有効です。

最近はあまりポッドキャストは利用されていませんが、いわゆる音声ファイルでの情報提供です。動画だとパソコンやスマホの画面を見ないといけませんが、ポッドキャストは音声だけでなので、自動車運転中や歩行中といった移動中でも聴けるというのは長所です。英会話などの語学関係でたくさんの教材が配布されています。また、音声ファイルだけなので、動画に比べて手軽にコンテンツを作成できることもメリットです。


9.動画/ウェビナー

動画/ウェビナーは、カスタマージャーニー の認知・検討フェーズで有効です。

動画は、なんといってもYouTubeでしょう。また、ウェビナーは、WEB+セミナーの造語で、最近、WEB会議システムの開発が進み、zoomやhungoutなどで誰でもできるようになりました。ウェビナーは、1対多のセミナーだけではなく、1対1の場合もあります。どのようなウェビナーを開催するのか、が大事ですし、スケジューリングして開催できるように、十分な準備をしてから始めましょう。


10.購入ガイド

購入ガイドは、カスタマージャーニー の決定フェーズで有効です。

購入ガイドへのニーズは、実際に意思決定をするフェーズですから、できる限り詳細の情報を提供しましょう。購入ガイドを提供するあなたが持っている不安は、自社の内容が他社に漏れるのではないかということではないでしょうか。そのような疑念が生まれた時には、胸に手を当てて考えましょう。その情報を隠しておくことに意味があるのかどうか。もし、その情報が隠すに値するのであれば、それは特許など何らかの権利を保護すべきです。保護すべき情報でないなら、すぐに購入ガイドに記載して見込顧客に提供しましょう。

まとめ

継続的なコンテンツ作成は、インバウンドマーケティングにとって欠かせない作業です。そして、上質なコンテンツを作成することは、企業価値の向上につながります。このことを頭においたうえでコンテンツの種類選びを整理しておきましょう。

  • カスタマージャーニーのフェーズにあわせたコンテンツを用意する
  • 見せるコンテンツ、隠すコンテンツなどコンテンツの提供方法を工夫する
  • E-bookやブログのような読むだけのコンテンツではなく、テンプレートやワークシートといった使ってもらえるコンテンツを用意する 

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Topics: インバウンドマーケティング, HubSpot, 顧客管理(CRM)

この記事を書いた人: 田邊 慎太郎 on 2018/11/05 16:00:00

1974年生まれ。MARVELSUPPLY 代表取締役社長・MBA 大学卒業後、シンクタンク研究員を経て、同社を設立 データサイエンス分野を中心に活躍。 データに基づく分析によってお客様に理解・納得していただける 戦略や戦術の提案を心がけています。 小樽商科大学大学院ビジネススクール卒業