Hubspotは、多くのSaaSを「ボタン1つで」連携することができます。まさに、エコシステムを確立しているプラットフォームです。代表的なシステムは、Google Worrkspaceで、メール、カレンダー、ドライブがワンタッチで連携します。
今回は、Zoomの連携で何ができるか、お知らせしましょう!
cover story 広いエリアを担当している営業職「石川拓也さん(31)」 いつも、お客様とお客様を移動していますが、その間、約1時間、午前9時に会社を出て、10時に1つめ、午後から1時、3時と、アポイントメントは1日3〜4件が最大です。 何とかもっと多くのお客様に情報を届けたいと、最近、導入が進んでいるWEB会議システムを使いたいと考えています。しかし、営業は顔をあわせることが1番という社内の伝統から上司からは許可されません。どのように導入すれば良いでしょうか。 |
目 次 |
まず、営業マンがお客様に出向いて、商品の説明をするという伝統的な営業方法は非常に良い方法です。お客様に誠意を見せ、お客様の声色、顔色などたくさんの判断材料が得られます。
では、WEB会議システムを使った営業と何が違うのでしょうか。
WEB会議システムの最大のメリットは、「情報を早く届けられる」ことです。WEB会議システムが電話営業と大きく違うのは、資料をお客様に見せながらお話ができるので、的確に情報が伝わります。
WEB会議システムだけでは、お客様に商品やサービスを提供するのは難しいかもしれません。ですが、もし、あなたの持っている情報が、お客様に必要な情報なら、「早くお届けすべき」ではないでしょうか。
WEB会議システムは無料・有料色々ありますので、ここでは紹介
①Google Hangout(ハングアウト)
無料で多くの方が使っているGoogleのサービスなので、最も使われているWEB会議システムではないでしょうか。ただし、ハングアウトは、MeetとChatに分割され、WEB会議システム機能は、Meetが大部分を引き継ぐことになっています。現在のハングアウトは、画像の圧縮率が低く、通信環境が悪くなると、会話しにくいという報告もされています。営業に使うにはお客様のGoogleアドレスが必要なので、初めての面談では抵抗感があると思います。
②Zoom(ズーム):無料版
Zoomはフリーミアムでサービスを提供していますので、たくさん利用されています。無料では、複数人で使うと40分まで、1対1では自由に使うことができます。画像が軽いので、通信環境を気にしなくていいことが愛用される理由の1つです。
また、Zoomでは、ミーティングリンクを発行できますので、相手にメールさえ送れれば、呼び出したりできませんので、初めてのお客様にも安心してお繋ぎいただけることでしょう。
③MicroSoft Teams(チームス)
MicroSoft Teams(チームス)は、MicroSoftが2011年にSkypeを買収し、MicroSoftの製品になりました。Skypeも現在(2020年2月)はまだ利用できますが、2021年にはサービスを終了します。ビデオ会議システムは、チャットとともにサービスが提供されています。MicroSoftユーザーが多いものの、社外とのコミュニケーションではなく、社内のコミュニケーションツールとして使われるのが多いようです。
④Chatwork
多くのユーザーが使っているビジネスチャットです。チャット以外にもビデオ通話の機能があります。WEB通話のシステムとしては十分な機能ですが、画面共有機能はまだ脆弱で、共有したpdfなどの小さな文字は読むことができません。お客様へのプレゼンツールとしては、残念ながら使えないと思います。
⑤ブイキューブ
WEBでのセールスツールは、ベルフェイスが有名ですが、機能はほとんど変わりませんので、ここではブイキューブをご紹介します。ブイキューブは、インターネットを使うWEB会議、電話回線を使うテレビ会議システムを扱っており、WEB会議システムは国内シェア4割を誇るシステムです。特徴は、音声が切れないことです。ブイキューブ独自のシステムで、音声優先になっているので、音声が途切れるという不快なことが起こりにくくなっています。お客様にミーティングリンクを発行して利用できますので、十分営業に使えます。また、端末デバイスはパソコンだけでなく、スマートグラスなどのウェアラブル端末、電子黒板、ドローンなどにも接続でき、非常に多彩なシステムです。
営業で何かのシステムを使うということは、その記録を残すことが必要になります。お客様といつ電話したのか、どのような話をしたのか、どんな資料を送ったのか。
あなたの会社では、このような情報を記録していますか。
もし、記録できていないのであれば、営業で決まっているルールはありますか。
・アポイントや問い合わせから契約に到るまでの手順は決まっていますか?
・誰と会わなければならないか、明確化されていますか?
・お客様に送る資料は決まっていますか?
実は、営業の現場では、ルール化されていないことが非常に多く、これが非効率だったり、結果にばらつきがでる原因になっています。
もし、あなたの会社に営業ルールがないなら、まずはそこから始めましょう。恐らく、いきなりWEB会議を導入しても、複雑化するだけで十分な成果が得られないと思います。
例えば、HubSpot Sales Hubでは、営業フェーズを顧客名簿やメールなどと関連させて管理できるので、明確なルールを設計することができることでしょう。
下図は、HubSpot Sales Hubのポータル画面です。このようなカード型で進捗管理ができれば、エクセルで管理している状況とは大きな違いになることでしょう。
いよいよHubSpotとZoomを連携します。まったく異なるシステムをなぜ連携する必要があるのか、また、技術的にどのように連携しているのか概要を整理します。
まず、なぜシステムを連携する必要があるのでしょうか。
それは、非常に単純で、手数を少なくするためです。
一般的に、Zoomでミーティングを設定する手順とHubSpotに連携した後のミーティング設定を比べてみましょう。
手順 | Zoomのみ | HubSpot+Zoom |
アポイントの調整 | メールや電話 | ミーティング予約ページ※ |
ミーティングリンクの発行 |
Zoomにログイン ミーティングの設定 リンクの発行 |
なし(自動化) |
ミーティングリンクの送付 |
メールの起動 リンクのコピー&ペースト |
なし(自動化) |
着信確認 | メールや電話 | なし(トラッキング) |
WEB会議の開始 | Zoomの起動 | GoogleカレンダーやMSスケジュールからクリック |
※ミーティング予約ページ
HubSpotでは、下のようなミーティング予約ツールが提供されています。ここから私の空いている時間がわかるので、お客様自身で好きな時間を予約できるようになります。なお、Googleカレンダーと連携していて、カレンダーの空いている時間を表示してくれます。スケジュール管理をしっかりしないと、ダブルブッキングになりますので気をつけてください。
次に、技術的にどのように連携しているのか、説明します。
一見、全く関係ないシステムに見えますが、ミーティング予約画面で予約がされたことをトリガーに、Zoom側でミーティングを作成、その情報をHubSpotに返す、という作業を人の代わりにHubSpot+Zoomが代行しています。それぞれのシステムはAPIを公開しているので、HubSpotのミーティング時間の情報をZoomに送り、Zoomはミーティング情報をHubSpotに戻します。このAPIを公開していることが非常に重要で、日本国内のサービスは公開していないシステムが多いです。
しかも、一般的なシステム同士は、APIを公開していたとしても、それをつなぐために簡単なプログラムを書く必要がありますが、HubSpotとZoomはボタン1つで連携できるところも魅力です。
WEB会議システムの導入、そしてHubSpotとの連携についてまとめます。
①WEB会議システムの導入は、情報を早く伝えるため
②WEB会議システムを営業に導入するには、営業のルール化も合わせて行うこと
③WEB会議システムの選定は、単独ではなく、他のシステムとの連携も考慮すること
④HubSpotとZoomならボタン1つで連携できる
⑤システムの選択には、APIを公開しているかどうかが重要
⑥HubSpotから予約されたミーティングは自動的にZoomのミーティングを設定できること
以上のように、HubSpotとZoomをつなぐことはメリットがたくさんあります。
システムを理解してから使おうとしても、恐らく理解しきれないくらい複雑なことが単純化されてしまっています。このようにWEB会議システムを手軽に使えることは、使ってみなければわからないかもしれません。
しかし、過去に誰も使わないと言われた製品が、当たり前のように生活に溶け込んでいルことを考えれば、このようなシステムも3年たてば当たり前のシステムになっているかもしれません。
是非とも、1度使ってみてください。
オススメ記事
ks #2 営業活動の進捗管理
acks #3 携帯アプリによる電話帳・通話の記録
タスク機能を利用した電話メモ、不在メモ、資料の受け渡し
HubSpotの導入・運用支援は、マーベルサプライまで
・中小企業から上場企業まで、規模に関わらず対応可能 ・小売業、製造業、IT企業など、幅広い業種への導入実績 ・トラブル、簡単なご質問にも、素早く丁寧に対応
|