【HubSpotユーザー会:第1回のJapanHUGでもご紹介】
イベントを開催する際に、事前に来場者にQRコードを配っておいて、受付をスムーズにしたいと思っているマーケティング担当者さんは多いと思います。
HubSpotのメールアドレスやContactIDは、ユニーク(一意)になっているので、来場確認には便利なプロパティです。でも、100人分のQRコードを作成して、それを全員に送付なんて手間を考えると、QRコードの事前配布は却下です。
でも、今回のHubSpot Hacksの方法なら誰でも簡単に、QRコードを動的に発生させて、マーケティングEメールで送ることができます。
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QRコードは、1994年にDENSOが開発したバーコードを発展させたマトリックス二次元型のコードです。ここでいうコードは、0と1やプログラミングで使われるコードよりも単純で、白と黒のマスがコードになっています。ですので、人の目では何が書かれているのかわからない、また、それを正方形の枠の中に押し込めることができるので、非常に少ないスペースで済むというメリットがあります。
ちなみに、数字では約7,000字、かな・感じでは1,800文字程度まで記録することができます。
PCの部品の管理、物流の荷役管理などで見かけることが多くなりましたが、一番よく使われているのは、LINEのID交換やpaypayの決済です。
これが、どこでも見かけるQRコードです。
※HubSpot をすでにお使いの方は読み飛ばしていただいて構いません。
HubSpot には、大きく2種類のメール機能があります。
1つが、1対1メールでこれは日常的に使っているメールです。HubSpot 内では各コンタクトのポータルページからEメールを送信することができます。このメールの特徴は、開封確認ができることに尽きるでしょう。
自分が送ったメールが読まれたかどうか、誰でも確認したくなりますよね。そして、メールを送信したことを電話で連絡し、確認してしまいます。リモートワークやテレワークが進み、会社にいる人が少なくなっている中で、このような作業は全く意味をなさなくなってしまいました。
もう1つが、マーケティングEメールです。これは、メルマガや自動応答メールを送信する機能です。メルマガであれば、リストを作成して、そのリストにマーケティングコンテンツを任意の時間に送信します。自動応答メールであれば、フォームに入力して資料をダウンロードした方にお礼メールを送付したり、ステップメールを送ったりすることができます。
このマーケティングEメールの優れた機能は、メールマーケティングの分析機能です。リードをセグメントしてメールマーケティングすれば、どのセグメントの開封率が高く、クリック率が高いか、傾向が一目瞭然でわかります。
例えば、弊社の傾向で言えば、経営層へのメールマーケティングは開封率が高いですが、クリック率は低いです。一方、エンジニアへのメールマーケティングは、開封率は低いですが、クリック率は高いです。
つまり、経営者は届いたメールはとにかく開いて読んでみる、とても気になるコンテンツでなければクリックしません。一方、エンジニアはメールが届いても興味がなければ開きませんが、開いてしまうと少しでもひっかかるとクリックする。こんな顧客インサイトが簡単に読み取れるようになります。
※ここから先がメールマーケティングの面白さです。
Googleで”QRコード”をググってみると、様々なジェネレーターがあることがわかります。WEBアプリケーションもあれば、エクセルのアドインもあります。
でも、恐らく、Google Chartがあれば、すべて解決できそうです。
Google Chartについては、下の2つに詳しく書かれているので、ここでは割愛します。
Google Chart Tools入門:Let’sプログラミング
ここで使う機能はQRコードの生成です。
Google Chartは、”https://chart.apis.google.com/chart+パラメータ"で、様々な図表を描画してくれる機能です。QRコードのパラメータはqrですが、その他の必須パラメータと一緒にご紹介します。
図の種類:cht=qr
サイズ:chs=150x150
文字コード:choe=Shift_JIS
内容:chl=https://www.marvelsupply.jp
これを”&”つないで、URLにします。
例えば、
https://chart.apis.google.com/chart?cht=qr&chs=150x150&choe=Shift_JIS&chl=https://www.marvelsupply.jp
これをブラウザにコピペすると、下のように表示されます。
QRコード生成の方法はこれで終わりです。簡単にできました。
これまでの方法では、コンタクトの静的なQRコードしか生成できません。
ですので、面倒な作業は全く軽減されていませんし、お客様の利便性も上げることができません。Javascriptなどを使って簡単に動的なQRコードも書けますが、今回のテーマは、「イベント参加者に事前にユニークなQRコードを送る」でした。
そこで、HubSpotのマーケティングEメールを使ってみましょう。
ただし、この機能を使えるのは、HubSpot MarketingStarter以上のプランを購入されている必要があります。
このマーケティングEメールには少しだけ制限がかかっているためです。
マーケティングEメールのHubSpotの基本テンプレートには、いくつかありますが、これらはすべてQRコードを生成するには使用できません。
QRコードを生成するためには、先ほどのURLを<img>タグに入れてイメージとしてメールに記述します。先に、完成したメールを見てましょう。
このQRコードが、お客様ごとにユニークになっていると、イベント会場では大変便利です。受付時の混雑を避け、会場内ではQRコードを読むことによって、どのセミナーに出たのか、どのブースに立ち寄ったのかなどを知る手掛かりになります。
では、作成方法です。先ほど、ブラウザーで表示したURL
を使います。このURLは静的なものだったので、動的にします。動的にしたいのは、赤字のところだけなのでここが動的になるようにしましょう。
<img>https://chart.apis.google.com/chart?cht=qr&chs=150x150&choe=Shift_JIS&chl=お客様>
imgタグにURLを入れ、HubSpot のパーソナライズトークンを使います。パーソナライズトークンは、HubSpot CRMと連動したトークンですので、Eメールと連動したプロパティを表示してくれます。ここではEメールをQRコード化しています。(’お客様’はプロパティが空白だった場合に入れるテキストになります)
このまま入力してもコードにならないので、編集メニューの「詳細」-「ソースコード」を開いて、上のコードをコピペしてください。
HubSpot のオリジナルテンプレートは<img>タグが使えない仕様になっていますので、3rdパーティ製のメールテンプレートを使用してください。
HubSpotはオンラインを主体で設計されているため、リアルのイベントでも使おうとすると、他のアプリケーションを使わざるを得ませんでした。しかし、HubSpotの中でQRコードをつくって配信し、受付時には読み込んだQRコードをHubSpotAPIでCRMに返えすことで、カスタマーエクスペリエンスやHubSpotユーザー自身の作業改善にもなります。
QRコードは、非常に便利なツールで簡単に生成し、読み取りも簡単です。
どのようなシーンで使えるか、改めて整理しておきましょう。
といった場合が考えられます。
この内容は、HubSpotユーザー会:第1回のJapanHUGでもご紹介しました。
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